【「アイコラ」は何を侵害しているのか・北加伊堂】

 特定非営利活動法人シロガネ・サイバーポールが「インターネットにおける肖像権・パブリシティ権について〜アイコラを題材に」と題するパネルディスカッションを開催した。パネリストとして、総務省でプロバイダー責任法成立に関して実務を担当した大村真一課長補佐、経済産業省商務情報政策局メディアコンテンツ課の境真良課長補佐、城山総合法律事務所顧問でインターネット文化に詳しいジャーナリスト橋本典明氏、株式会社ホリプロ代表取締役社長の堀義貴氏、ヤフー株式会社法務部長の別所直哉氏が参加した。

 ディスカッションの開始にあたり、ナビゲーターの田島正広シロガネ・サイバーポール理事長(弁護士)が会場に向かって「アイコラを知っているか」と問い掛けたところ、聴講者の約9割が知っていると回答した。アイコラとは「アイドル・コラージュ」の略で、主にヌード女性の写真の顔の部分をアイドルや女性タレントの顔に挿げ替えるものだ。

 まず、雑誌社を相手に名誉毀損で刑事裁判を起こしたホリプロの堀社長が、「アイコラそのものを個人で楽しむのは仕方がないと思う。しかし、その素材になっている素材(アイドルの顔など)の許諾のない二次使用は問題であることを自覚してほしい」と、アイコラに対する意見を述べた。次に経産省の境氏が経済面から、「タレントは商品そのものだ。一人のタレントを育てるのに、プロダクションはかなりの投資をしているはずだが、投資した以上回収する必要がある。アイコラ問題は、生産と消費のサイクルの中で考えていく必要がある」と語った。また、ヤフーの別所氏は、「アイコラには3つの問題がある。一つ目は、肖像権・パブリシティ権の問題。二つ目は、著作複製権の侵害。三つ目はアイコラにされた人に対する名誉感情の侵害(侮辱罪)。これらの問題をクリアしたアイコラは存在しにくいはずだ」と論点をまとめた。一方、専門学校の講師でもある橋本氏は、「学生に聞き取りをしてみたが、実際にアイコラをしている(作っている)者はいないし、見て楽しんでいる者もいなかった。果たして、アイコラはそこまで大手を振って悪いことなのか。肖像を使われたことで回収の機会が奪われると問題視するほどの市場規模、価値があるのか」と異論を述べた。

●アイコラが何らかの権利・利益を侵害するのか


 これらの意見を踏まえて、ディスカッションの小テーマとして、「アイコラが何らかの権利・利益を侵害するのか」が語られた。まず、堀氏は「タレントは、パブリシティ権で生活している」と前置きし、「街中にパブリシティを無視した写真があふれれば、契約金を支払ってまでCMを作ったり、ギャラを支払って雑誌の取材をする必要がなくなる」という。例えば、みのもんたが「ココアが健康によい」というだけでココアが売切れてしまうように、タレントの名前に付加価値があり、それで生活しているというのだ。堀氏は続けて、「アイコラを作られたからといって、そのアイドルの価値が落ちるとは思っていない。人気があるから作られてしまうのも仕方がないかもしれない。しかし、その後、どのような雑誌の写真取材も受けますよとは気軽に返答できなくなる」という。アイコラの素材には、グラビア写真をスキャナーで取り込んだものが多く使われているからだ。

 次に、境氏が肖像権やパブリシティ権の成立について簡単に歴史を説明した。写真に写っている本人を主体として考えた時に、著作権法ではモデルとなった人物に関する権利は定義されていないという。境氏は、「被写体の権利にはどのようなものがあるのかが、『マーク・レスター事件』や『おニャン子クラブ事件』などを経て、肖像権の存在が認められるようになった」と説明した。肖像権には、人格権と財産権の二つの側面があり、人格権では、勝手に撮影されたり、それを公表されないことを保護する。財産権では、肖像が持つ経済的な側面を自分がコントロールできることを保護する(=パブリシティ権)。しかし、肖像権もパブリシティ権も判例法であり、いまだに明文化されていない。

 肖像権に関して堀氏は、ホリプロの独身寮の例を挙げる。ホリプロでは、所属タレント用の独身寮を用意しているが、その周辺では常に「カメラ小僧」に付きまとわれているという。「生活環境が狭められているだけでなく、通学路がアイコラ素材の発信基地になってしまう。これは、決して有名税だとか、有名人だから我慢しろということではない。タレントは公人である以前に一般人であり、人格権の保護が重要だ」と指摘する。

●肖像の利用はどこまでが許されるのか


 次の小テーマとして、「肖像の利用はどこまでが許容範囲なのか」が討論された。まず、橋本氏が、コミックマーケット(コミケ)の例を挙げ、「マンガのパロディを業界が黙認したことで、マンガ家が育ち、アニメーションは日本が海外に誇る文化に成長した。コミケを潰すことは簡単にできたはずだが、業界が産業の底上げを考えて黙認した結果、クリエイターが育った。アイコラも、頭ごなしにダメだと言わず、CGクリエイターの育成につながる道を模索するなどできないのか」と、まずアイコラを正面から考えることが必要と語った。また会場からは、アイコラを肖像権議論で潰すことは、風刺やパロディをも同様に潰してしまわないかという危惧の声も聞こえた。

 これに対して堀氏は、「パロディがダメなわけではなく、あくまでも肖像の無断使用を問題にしている。重要なのは、タレントは公人ではないということだ。ホリプロのスタンスは、アイコラでもパロディでも雑誌のスキャンでも、無断使用を断っているだけ」と述べた。例えば、和田アキ子を例に挙げ、テレビでパロディのネタにされている時でも、事前に許諾をしているという。また、ファンサイトや同人誌でもタレントを傷つけず、本当に応援してくれていると思えば、黙認したり、時には応援したりするという。堀氏は、「もしアイコラもパロディだというのであれば、堂々と名乗ってやってほしい。オープンにしてもらえれば、許容範囲の中で個別に肖像の利用を許諾する。問題なのは、アンダーグラウンドの連中は決して名乗らないし、目的が何らかの意見を表明しようとするパロディーではないことだ」と指摘した。

 また、境氏も「タレントという財産とタレントを使ったコンテンツという財産は相互依存の関係にあるが、肖像の利用が可能な範囲を認めないとクリエイティブな面が伸びてこない。パロディとはあくまでも嘘であり、嘘が嘘だとわかること、決して本人のイメージを不当に貶めないことが最低限のモラルだ。対象がスターであるからこそ、その有名性で遊んでいるのに、品位のない利用は自分の首を締めることになる」と述べた。

 ディスカッションそのものは予定の時刻を過ぎても白熱した議論が続けられたが、アイコラに対してどの視点から切り込んでいくのかが散漫な感じを受けた。今後も継続して、正面から取り組んでいく必要がありそうだ。


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